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理事長 伊吹 薫
[生年月日]昭和23年2月21日
趣味:山歩き、スキー、旅行、映画鑑賞
診察内容や、診察時間、料金、ご質問などは、医療法人IDCのサイトへアクセスをお願い致します。
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嚥下障害への干渉電流型低周波治療期器の導入

いぶき歯科医院ではこの度Gentlestimと言う、干渉電流型低周波治療器を嚥下障害の方へのリハビリ機器として導入しました。  訪問診療の際に携行し、居宅などで実際に使用して頂きます。

現在、パーキンソン病の患者さん等が食事をされている時に装着して頂き、飲み込みが改善されているか如何かを観察しています。  未だ、患者さんご自身の主観的な評価しか出来ていない状況ですが、従来からの嚥下リハビリと併用して、少しでも良好な食べる環境が整えられればと考えています。

 

このタイプの低周波治療器は昔から、様々な理学療法の分野で使われており、脳梗塞などによる麻痺や廃用性筋委縮を改善すると言われています。 又、頻尿・尿失禁にも効果があるとされています。 鍼灸治療と似た効果と考えれば良いでしょう。

 

この機械は交差する皮膚上の4点に電極を設置し、対角線上の2点間に中周波2000Hz、

及び2050Hzの電流を流し、その中心に50Hzの低周波を発生させるものです。  

本来低周波は皮膚に対する刺激が強く又、皮下数ミリ程度しか届きません。  しかし、中周波は皮下3−4cmまで届き、やや深い位置で筋肉などを刺激する効果があります。

つまり、この低周波治療器は皮下3−4cmのところで50Hzの低周波を発生させて低電流で神経(主に、上喉頭神経)を刺激します。 この刺激で、嚥下(飲み込む)時の嚥下反射を起こしやすくすると考えられています。 ここ10年ほどで、少しずつ臨床に使われ始めました。  その効果は脳梗塞後の嚥下障害では、回復が早くなったと報告されています。

 

パーキンソン病の方の発語障害(主に小声)にたいするLee-Silverman Voice Therayは有名ですが、同じように、嚥下反射や嚥下関連筋、喉頭挙上のスピードアップにこの機械の有効性が期待されています。

 

少しでも、口から食べて頂ける手助けが出来ればと、願っています。

医療法人IDC | 先進医療技術 | 13:35 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
Digital Dentistry時代のインプラント治療
9月13日(日)、第30回日本臨床口腔外科医会を阪大中之島センター佐治敬三ホールで開催しました。


穂積会計監事と開会前の準備です。

CAD/CAMの技術が進化し、全く歯のない方にも顎全体にインプラントを埋入し、その上に審美的に満足度の高い補綴物(人工の歯)を装着する技術(20年以上前からあります)がかなり向上してきました。
要は補綴物を作る精度が向上してきたと言う事です。

精度はμmのレベルが要求されます。



30年ほど前に渡米し、ロスアンゼルスでDentech International, Incと言う会社を設立された、山下 恒彦さんにご講演頂きました。
CD/CAMでのジルコニア加工も精度が増し、さらにCo-Croの加工も可能になり、応用範囲が広がり、製作コストが低減してきたそうです。



もう一人の講師はJACOMS理事の堀内 克啓先生です。

computer-guided surgeryの問題点は、埋入時にguided sleeve(インプラントを診断通りの正確な方向と位置に導く筒状の器具)との摩擦が起き、埋入時のトルクが下がってしまう、言い換えればきっちりとした固定を確保できていない恐れがある、とのことでした。

本日、日本臨床口腔外科医会に入会頂いた、坪井 陽一先生との4shotです。
山下さんは、昼過ぎの飛行機でロスアンゼルスへ帰られました。

先生方、お忙しい中、貴重なご講演を頂き有難うございました。

 
医療法人IDC | 先進医療技術 | 12:06 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
第13回日本睡眠歯科学会:睡眠時無呼吸症
昨年に続いて日本睡眠歯科学会に参加してきました。
睡眠時無呼吸症の治療に携わっている歯科医師、医師などの集まりです。
会員数は現在350名ほど、欧米と比べると今一つ盛り上がりに欠けると言うか、歯科医師の関心が低いと感じます。

学会のホームページはhttp://jadsm.jp/
です。 いぶき歯科医院も睡眠歯科医・医療機関として登録しています。


東京の市ヶ谷で開催されました。  土曜日にお休みをいただき、早朝7時5分の伊丹発の飛行機を利用して、羽田から京浜急行で品川へ、JRで有楽町乗り換え、東京メトロで市ヶ谷へ9時15分頃に着き、間に合いました。
慣れない道筋なので、行程を下調べした甲斐がありました。
東京は時々刻々変化しているようで、気が抜けません。



鼾をかく、就寝中に時々息が止まる(無呼吸)のがその主な症状です。
睡眠時無呼吸症は大きく分けて、中枢型(原因がはっきりしない)と閉塞型があり、我々が主に取り扱うのは閉塞型と言われるものです。

太っていて首周りの太い人は閉塞性睡眠時無呼吸症の傾向がありますが、痩せていて顎の小さい人(日本人はこの傾向が大)や扁桃腺肥大なども要注意です。  つまり、寝ている時に、喉の奥が狭まって、鼻で息が出来ない、あるいは口からも息が出来ない、状態を言います。  就寝時にこれが繰り返し起こると、昼間も眠たい、つまり、典型的なのは居眠り運転ですが、これが起こる原因と言われています。  更に、無呼吸状態により血液中の酸素濃度が低くなり、逆に二酸化炭素濃度が高くなったために覚醒(目を覚ます)をくりかえすと、高血圧の原因になると言われています。

鼾が原因で循環器疾患になることが判っていますが、病態は更に奥深いところにあるようで、各国の研究者や臨床家が地道な研究を続けています。



いぶき歯科医院の中村先生も、阪大顎口腔機能治療部や山口県岩国市にある口腔機能センターの佐々生先生と共同で研究発表されました。
下顎を前へ出した時に、喉の奥の構造がどう変化するかと言う研究です。  これは閉塞性睡眠時無呼吸症をSPLINT(マウスピースのようなもの)を使って治療する際の基礎DATAとなります。



中村先生、私、佐々生先生の3 shot、佐々生先生は平成28年にこの学会を主催されることに決定しました。
若手の開業医でこれだけ活躍されている先生が居られることは、本当に心強いです。


閉塞性無呼吸症治療は、就眠時に気道内を陽圧にして空気の流入を妨げないよう気道を確保する装置が使われ、ほぼ全ての症例で効果を上げています。  持続陽圧気道圧(CPAP:continuous positive airway pressure)療法と言われ、治療の第1選択です。  しかし、毎月通院する必要があり、機材がやや大きく、自宅での使用は問題ないものの、出張の多い方などには連日使用が困難な場合が少なくありません。  そこで、軽症の無呼吸症や多忙で就寝場所が頻繁に変わる患者さんには、歯科医の作成した口腔内装置を使って頂くことになります。

目下の我々の悩みは、この装置を使って下さる方が、青壮年期の男性が大半で、多忙な方が多く、装置装着後の効果を判定するための検査、つまり睡眠の状態を計測できる機会が少ないことです。  これを何とかしたいというのが我々医療者側の課題です。

歯科が循環器疾患と関連した治療に関わっていることをご存じない方が大半だと思います。
鼾、昼間のうとうと眠りが高血圧になる可能性を知っておいてください。




 
医療法人IDC | 先進医療技術 | 12:53 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
誤嚥性肺炎の研修会(日本臨床口腔外科医会)
いぶき歯科医院が事務局を仰せつかっている日本臨床口腔外科医会研修会が
大阪大学中之島センターで開催されました。



いぶき歯科医院とヒロデンタルクリニック・アリス箕面のスタッフに全面的にお世話になって、やっと開催にこぎつけました。


定員190名の佐治敬三メモリアルホールに無理矢理、椅子を230脚並べて、それでも足りずに、別にTV視聴用の100名定員の講義室を使用しました。  参加者は札幌から沖縄まで、多様な職種の方が集まられました。


講師は呼吸器内科(極めて専門家は少ないのが現状です)がご専門の上田 章人先生(医療法人藤仁会 藤立病院院長)、嚥下障害がご専門の(これも少数派です)野原 幹司先生(大阪大学歯学部顎口腔機能治療部)と小谷 康子先生(平成歯科クリニック)のお三方です。

日本人の死因の第3位は何と肺炎です(平成23年度)、脳血管障害が4位と順位が入れ替わりました。  80歳以上の肺炎による死亡者の殆どが誤嚥性肺炎によるもの考えられています。

誤嚥とは食べ物や唾液を飲み込もうとして,食道にではなく間違って気道に入ることです。
その直接的な原因は、筋力低下と嚥下に関する感覚情報の感受性低下に大別されます。
脳血管障害や認知症、パーキンソン病、食道や咽頭部の手術後などに起こります。

加齢に伴う筋力低下により誰にでも多少の誤嚥は生じます。  食事の時に良く「むせる」のはその兆候です。

しかし、「むせる」からと言って誤嚥し誤嚥性肺炎が生じるわけではありません。 「むせる」、「せき込む」は誤嚥を防止する正常な防御反応です。 むしろ、「むせない」状態の方が誤嚥している可能性があります。

誤嚥性肺炎には化学性と細菌性があり、胃食道逆流により胃酸が肺の中に入って起こすものを化学性肺炎、肺炎球菌、肺インフルエンザ菌などによって生じるものを細菌性肺炎と言います。


加齢に伴う、誤嚥性肺炎はこの細菌性肺炎が大半です。 誤嚥は、上手に呑み込めないために起こるわけですから、よく噛んで呑み込める形状にすることがその第一歩です。 噛めない場合や、水を飲んでも誤嚥する時には食形態を調整し、可能な歯科治療を行い、筋力トレーニング、感覚刺激などを行うことになります。

その基本として、お口を常に清潔に保つ口腔ケアが重要になってきます。

誤嚥性肺炎治療の基本は抵抗力のUPです。
栄養状態の改善、ワクチンの接種、呼吸器リハビリテーションそれと薬剤投与等により予防を試みています。
薬剤は咳反射、嚥下反射を更新する、サブスタンスPと言う物質の分泌を促すものが主となります。
口腔ケアによってもサブスタンスPの増加が起こると言われています。

パーキンソン氏病治療のドーパミンもサブスタンスPの分泌を促すと言われています。  しかし、盛んに言われているカプサイシンは、サブスタンスP増加のエビデンスが未だ、明確で無いとのことです。

以上、多岐に渡って有用なお話をして頂きました。


今後も更に、新しい知見が出て、臨床の場で活用されると思います。  その時には最新の情報をご教示頂きたいと思います。


 
医療法人IDC | 先進医療技術 | 18:08 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
顎口腔の再建と再生
 土曜日、日曜日と酷暑の中、日本口腔外科学会教育研修会へ参加してきました。
全国から口腔外科専門医や専門医を目指す歯科医師の先生方が160名ほど参加されました。



京阪電鉄樟葉駅にある大阪歯科大学の校舎で行われました。  尼崎からJR,京阪と
乗り継いで1時間以上かかりました。



手術や外傷で欠損した組織を、元の形態や機能へどのようにして戻すかと言うのが主題です。
日本の最先端の医療技術情報が開示されています。



 大まかには言うと、顎の骨と骨を取り巻く軟組織を如何に再建するかと言うのが
命題です。  現在の方法は何処かから骨や筋肉を採取してこれを移植部に生着させると言うものです。
生体以外の人工的に作られたもの、動物由来の物(使用には厳しい制限があります)、そして人間から作られたもの(形式は違いますが、輸血用血液はその代表格です)などがありますが、主流は患者さん御本人の体の一部を、欠損部位に移植すると言うものです。
これが一番、移植と言う面では拒否反応もなく安全なことは言うまでもありません。

小さな欠損はこれでかなりの部分満足がいく結果を得ることが出来ます。
しかし、欠損が大きくなるほど体から採取する部分に限界があり、取られた部分の機能も阻害される恐れが出てきます。  更に、患者さんは何度も何度も手術を受けることになり、精神的肉体的に大きな苦痛となります。

そこで、IPS細胞にを使った組織再生、臓器再生が目下、多くの施設で盛んに研究されています。
残念ながら、本邦では今のところ臨床応用には至っていません。



阪大顎口腔機能治療部の阪井 丘芳先生は咀嚼嚥下の潤滑油である唾液を産生する、唾液腺組織の再生への手掛かりについて話されました。


これから解明しなければいけない部分もあるが、殆ど詰めのところまで来ているのではないかと感じました。

又、岐阜大学口腔外科の柴田 敏之先生は抜去歯牙(主に智歯)や抜去歯髄に組織幹細胞であるDental Pulp Stem Cell(DPSC)が含まれており、有望な医療資源であると強調されています。
このDPSCは代を重ねるごとに(継代培養と言う)、数が少なくなり無くなってしまうが、3%の低酸素下では持続して細胞生命を維持することが出来ることを証明されました。
又、このDPSCからは高頻度でIPS細胞化が可能であることも示されました。
IPS細胞はいろいろな臓器への転換が可能だと考えられており、将来、歯から骨や神経、更に肺や腎臓などを作る技術が開発されるかもしれません。
但し、抜去歯牙なら直ぐに利用できるかと言うと、そう言う訳ではなく、予め
HLA(Human Leucocyte Antigen:ヒト白血球抗原)を調べ、組織適合性を分類しておかなければなりません。  これは現在の移植医療では不可欠の検査ですが、残念ながら一般の歯科医院では取り扱っていません。  
ご興味のある方はHLA研究所のホームページをご覧ください。 
http://www.hla.or.jp/index.html




 
医療法人IDC | 先進医療技術 | 09:29 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
ヒロデンタルクリニック・アリス箕面内覧会

箕面市の姉妹診療所のご案内です。


デーサービスアリス箕面の一番奥まったところにあるので、初めての方は少しわかりずらいかも知れません。
矢印のある緑色の歯科の看板が目印になります。
大きな黒いポストも目印になります。ドアは軽く開きますが、自動扉ではありません。
ガラス窓から内部が見渡せます、ご遠慮なくドアを開けて入ってください。
駐車場も完備しています。  満車の場合は受付に駐車場所をお尋ねください。

診療時間
月・火・木・金 8:30-11:30、12:30-15:00、16:00-19:00
       土            8:30-11:30、12:30-17:00
日・祝・水       休診
訪問診療、嚥下内視鏡診断や嚥下障害治療に随時対応
往診車あり
TEL 072-726-3005
FAX072-726-3006



完全バリアフリーです。  車椅子、ストレッチャーにも対応しています。


天窓から明るい陽射しが注ぎ、暑い日も空気が循環して温度を調節しています。


洗面所からは小さいですが中庭を眺めることが出来ます。


トイレも勿論、車椅子対応です。



診療室は完全個室、プライバシーを配慮しています。



心電計、自動体温測定器、経皮酸素飽和度測定器、自動血圧計、などバイタルサインをチェックできる機械を完備しています。 お体に異常のある方にも対応できるよう配慮しています。
もちろん、使用する機会はないほうが良いAEDも置いています。


粉じんや飛沫を吸引する口腔外バキュームも整備し、診療室内の環境整備に配慮しています。


車椅子の方でも余裕で撮影できるレントゲン室を完備しています。


電子カルテ、オンラインレセプト請求、レントゲンなど全てデジタル化されています。


綿密に小さな治療器具まで滅菌工程を確立し、感染症対策に万全を期しています。

この他、笑気吸入鎮静装置、救急蘇生器、嚥下診断用内視鏡なども整備されています。

内覧会に参加してくださった多くの方々に、このブログを通じて感謝申し上げます。
小さなお子様から、高齢の方や障害のある方全ての皆様の口腔保健に少しでもお役に立つよう、スタッフ一同精進するつもりです。
宜しくお願いいたします。



 






 



 

医療法人IDC | 先進医療技術 | 17:52 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
歯科での顕微鏡応用
第27回日本臨床口腔外科医会研修会が大阪大学中之島センターで開催されました。
今回は歯科で徐々に認知度が上がり、恐らく無くてはならない必須の医療器械になる顕微鏡のお話です。


講師は東京銀座で開業されている吉田 格先生です。
午前・午後と6時間以上にわたる長丁場のご講演をして頂きました。

外科系医療の根本は、何でも可能な限り完全に除去することにあります。  癌のの手術しかり、ピロリ菌の除去しかり、虫歯の除去これまたしかりです。
実物を使用してDEMOをして下さいました。



関東、九州、四国など近畿以外の全国各地から多くの参加者がありました。



吉田先生の熱気ある絶妙のお話に、にこやかな和気あいあいとした研修会になりました。


顕微鏡は確かに有力なtoolなのですが、器械自体が高価で、又、治療時間が非常に長くなり、日本の健康保険制度では少々無理があると言うことも話されました。



判りやすい例ですが、歯の根の治療、一般に根管治療(俗っぽく言えば、歯の神経を抜く)と言いますが、この治療費の国際比較です。
日本でマックを買うと¥490−、一方アメリカでは¥300−、牛肉は明らかにアメリカの方が安いのでこの価格差になります。  一方、根幹治療は日本では保険制度で国が価格を決定しているので、約¥9500−
(3割負担の場合は約¥3200−)ですが、アメリカでは¥180.000−位とのことです。  皆この様な高額治療を受けるのかと言うとそうではありません。  抜歯をして総入れ歯にしてしまう若い人が実に多いのが現実です。 日本の治療費はフィリピン¥75.000−、マレーシア¥60.000−と比較しても信じられない位低いと話されていました。  日本の歯医者は実に涙ぐましい努力をして、この治療を行っています。



顕微鏡を使うと更に治療時間が増えるため、医院経営の上ではかなり問題があるとも話されていました。

従って、実際に顕微鏡を購入しても、治療に使用する余裕のない先生が多いとも話されていました。



企業展示にも8社が参加して下さいました。


懇親会での吉田先生とのtwo shotです。 真摯に歯科医療に取り組んでおられことが良くわかりました。


十三名物のネギ焼き山本で、御苦労さん会、吉田先生に大阪の味を堪能してもらいました。
吉田先生は夜8時の新幹線で東京へ帰られましたが、お疲れが出ませんように、本当にありがとうございました。






 
医療法人IDC | 先進医療技術 | 17:23 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
摂食嚥下障害への取り組み(その2)
  私が在籍したアメリカ中西部のIowa大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科で、嚥下障害と構音障害(主に口蓋裂術後の言語障害)の診断と治療に、内視鏡利用を推進するためのミニカンファレンスがあり、副院長の三浦先生と一緒に出席してきました。



 Iowa大学のシンボルold capital、もともとはこのIowa Cityに州都があった名残です。   今は大学施設の一部になっています。




 Downtown から Iowa 河を挟んだ対岸の大学風景遠望です。 アメリカの全くの田舎町ですが、アメリカと言う国の学術分野の奥深さを感じさせます。





 新しくできたPomerantz Family Pavillionという建物の中に、耳鼻科、眼科、口腔外科などの外来が入っています。  Iowa州の経済は比較的良好で、失業率は約5%(日本と同じくらい、全米平均は8%以上)、このIowa Cityとその周辺地域は失業率3%と言うことでした。  何年か洪水被害が続いたため、インフラ整備の土木・建設工事が絶え間なく続いているからだと地元の人は話していました。



 こちらは建設中の医学部新病棟、医学部の名前は寄付者の名前を冠して、Carver Medical School となっています。 Carver 一族はIowa で古タイヤ再生販売で巨富を築いています。 アメリカはトラック輸送の国で、日本では考えられないくらい多くのトラック用再生タイヤを必要としています。
 
 私がいたころには、Carver Pavillionという医学部新棟がありましたが、ついに医学部そのものに寄付者の名前がついてしまいました。



 
 耳鼻科の言語部門を統括している、Dr. Karnell、彼とは彼が大学院博士課程1年の時以来、30年以上の付き合いです。 今年で還暦を迎え、Bostonにいる0歳の孫とskypeで会うのが楽しくてしょうがないと言っています。  仕事のことはそっちのけで、昔話、老後の過ごし方ばかり話してました。




 耳鼻科外来の待合室には初期に我々が導入した内視鏡(Olympus製)が展示してありました。  当時、予算が下りずに苦労したことを思い出しました。  




 言語治療のための部屋です。  内視鏡、音声記録装置など全てが電子化され、隔世の感があります。




  音声と嚥下という部門が独立しています。  これは大阪大学歯学部の顎口腔機能治療部の診療と一部重なるところがあります。




 耳鼻科の研修医用講義室です。  壁には御多分にもれず歴代主任教授の肖像画が掲げてありました。 約20年前に前任の教授が退職されたとき、有志(と言ってもほとんど強制的です)で研修医教育のための基金が設立され、当時の役職に応じて寄付が募られました。 一人当たり5千ドルから2万5千ドル(200万円くらいか)の寄付をしました。  州立大学ですが、卒業生を中心とした寄付が盛んで、日本の独立行政法人化した国立大学とは財政基盤に大きな違いがあります。


 ここで内視鏡の使い方と、各自が持ち寄った症例検討が行われました。
 日本からは3名(私を除いて)の歯科医師が出席していました。
私はguest observerで、Dr. karnellとの関係を皆に説明した後は、発表を翌日に控えて緊張する三浦先生とは別に、のんびりと過ごさせてもらいました。



 初歩的な使い方を説明するDr. Bryant と言語治療士の Gudgeonさん。 州によって異なりますが、Iowaでは言語治療士が表面麻酔をして内視鏡診断を行うことが認められています。

 日本では厚生省の一元管理のため都道府県や施設による、医師・歯科医師以外のものが患者さんに薬剤を使用することには、様々な制限があります。  現場での責任と管理、それに医療倫理綱領を徹底することで、アメリカではかなり柔軟に医療が実践されていると感じました。




 Olympus製の内視鏡、Sony製のモニターです。  医療業務専用機材はやはり日本製のものがBESTだそうです。 内視鏡を扱った方ならわかると思いますが、声帯、仮声帯、咽頭後壁、左右の梨状窩、気管、披裂喉頭蓋が実に鮮明に観察できます。
 術者も患者も同一画面を見ながら、それをfeed backして治療にあたるわけです。 



 
 相互実習をさせられている三浦先生。  Dr. Bryantからすごくうまいと誉められてましたが、熟達している三浦先生は、なんのこっちゃと首をかしげていました。




  逆に被験者にさせられている三浦先生。




 Dr. Karnellにも被験者になってもらって、他の参加者に説明する三浦先生。  自信がないと言っていた英語も、何とかこなせていたようです。 実は私は用事があり一足先に帰国したので、肝心の発表は彼一人で奮闘してもらいました。




  お昼休みに皆で記念撮影。 New YorkやSan Franciscoなど遠方からの参加者もありました。  我々日本人以外は皆、言語治療士、それも全員女性でした。 ほとんどが病院勤務で、上司の命令で仕方なく参加していいる人もいて、上司の愚痴を私が聞くのもおかしな話ですが、一生懸命話してくれた人がいました。 

 三浦先生は4泊6日の強行軍で、Iowa のみに滞在、私はもう少し時間をもらって81歳になる元ボスがいる、Tucson へ寄ってきました。 旧交を温めながら、いろいろなものを次の世代へ受け継いでもらはなければならないと痛切に感じる今日この頃です。

 いぶき歯科医院では、阪大歯学部顎口腔機能治療部の支援のもとに、これからも嚥下障害治療に力を入れていきたく考えています。  少しでも地域の皆様のお役にたてればと思います。
医療法人IDC | 先進医療技術 | 12:51 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
摂食嚥下障害への取り組み(その1)
  高齢社会真っ只中の日本、年金・福祉が最大の問題点となっています。  国会での増税論議に、政争が絡んでいるのは見苦しい限りですが、何とかしなければならないのは現実です。

それは高齢の患者さんが増え、それに伴って介護や医療関係者が増えることによる費用増大に、国家予算が対応できないことが明白だからです。 

 さて、我々医療関係者は、現実と直面しながら地道に自分たちができることを行っています。  その中に摂食嚥下障害への取り組みがあります。 食べることは人生の大きな楽しみの一つですが、様々な障害から、噛む、味わう、飲み込むという自然な動作が上手くできなくなる方が多く居られます。

 さて、歯科医師や歯科衛生士は口腔ケアを通じて、高齢な方や、摂食嚥下に障害のある方に、少しでもQOLを保ってもらおうと奮闘しています。  食べることへの障害以上に、誤嚥(間違って気管に唾液や食物が流入すること)による誤嚥性肺炎を防止することにも、この医療活動の重要性があります。

 いぶき歯科医院では現在、特別養護老人施設2か所、私立病院1か所への定期的な訪問診療、訪問口腔ケアを行っています。
又、かかりつけ内科医の先生方の求めに応じて、居宅訪問歯科治療もおこなっています。
 中には脳梗塞後の後遺症、パーキンソン氏病、筋萎縮性側索硬化症などの難病や認知症を抱えておられる方も多く居られます。
 
 口から食べることが出来ないために、低栄養状態が起こります。
それを劇的に改善するのが胃瘻増設(胃から直接栄養剤を注入する)です。  しかし、これは食べる、味わうなどの楽しみを奪ってしまうものです。 完全に口からだけで栄養や水分を補うことが出来なくても、一部でも口から摂取できる環境を整えられないか、それを患者さん毎のメニューを作って対応できないか努力しています。

 その嚥下障害を診断し、治療効果を判断する方法として、VF(側方レントゲン造影法)やVE(鼻咽腔・嚥下内視鏡)などがあります。
いぶき歯科医院ではこのVEと言う方法で診断治療にあたっています。 これは装置が比較的簡便で、レントゲン装置に比べ繰り返し長時間使用できることや、持ち運びができるために、居宅往診に対応可能だからです。

 次回はVEに対する当院の取り組みの一端をお話します。
医療法人IDC | 先進医療技術 | 11:17 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
日本臨床口腔外科医会研修会
  10月2日に大阪大学中之島センターで、一般の先生方向けの研修会を行ないました。



 中之島は凄い変貌振りです。 高層の建物がこれほど出来るとは想像だにしませんでした。


  
 歯学部付属病院のあった所(多分、そうだと思います)に中之島センターは建っています。  何時もこの10階の佐治敬三メモリアルホールを使わせてもらっています。  設備、収容人員、費用、地の利など全てにおいて、この会の規模と懐具合に適しています。



 耳鼻科の深澤啓二郎先生を交えて、会員の堀内先生、菅井先生
の3名で、副鼻腔炎(所謂、蓄膿)の話と、上顎洞の空隙を利用した、サイナスリフトというインプラントを植えるための前処置の勉強会でした。  主に注意点と上顎洞の生理に焦点を当てた内容です。



 約120名ほどの出席者で、活発な討議が行なわれました。


 
 血管、神経の解剖も復習のために解説してもらいました。



 症例の見極め、解剖や外科手技の基本をマスターした上で、
上顎洞そのもの生理と役割を認識して、処置を進める事が重要です。  又、上顎洞炎に対する処置も併せて行はなければならない場合があります。
 耳鼻科医、口腔外科医、一般歯科医が連携して安全に処置を行なえる環境を整えることが患者さんの利益に成るとの結論でした。
医療法人IDC | 先進医療技術 | 13:59 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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